2012年のコレクションは、ボクが撮影した様々な壁の写真をターポリンに印刷して、それを素材にしたカバンを作ります。 実は、ターポリンプリント自体は以前にも展示の演出として使った事があり、展示が終わった後にそれを用いたカバンも2個ほど作っていたのですが、2011年の「100年の壁」がスタートした事をきっかけにすっかり忘れておりました。
100年の壁が「過去の質感」を探求する方向の展示だったので、今期はやっぱり未来の質感かなぁ、と思って、物質転送機とか、デジタルテクスチャとか未来っぽいフレーズをアレコレ考えていたら、ふとデジタル一眼レフとターポリンの事を思い出しました。 そうだ、カメラを使えば街は全て素材になるじゃないか、と。
街をデジタル信号に変換して、そこにアナクロな人の手を加えて1点もののカバンにする。 お、ちょっと未来っぽいぞ?という具合に、ボクはそのアイデアに興奮してしまい、2012年のコレクションはそんな感じでスタートしました。
キャッチコピーは「世界は全てカバンとして持ち歩く事が出来る」
ターポリンを使った新ライン[ヴァーチャルウォール]が、一体どんな風に仕上がっているかは見てのお楽しみ。ではでは、会場でお会いしましょう。
kagari yusuke / www.yusukekagari.com